過去ログ vol.8
- めぐみさん
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2000/12/21(木) 09:26PM
- 以前から考えていたんだけど、著作権切れで一応許可を貰ったとはいえ
版権とか、そういうのに触れるかもしれないし、
ネット上でアリスの英語を読むことは出来るので
わざわざここにおいて置くこともないってことで、英語版の方は
全てリンクにしました。(左上のリンクからどうぞ)
あ〜、続きを書かなくては!!
今日こそ、今日こそっ!!(笑)
- めぐみさん
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2000/12/22(金) 04:02AM
- 「DRINK ME」のところまで読めたけど、眠くて書けない…。
明日、明日こそっ!(爆)
- 木下信一さん
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2000/12/22(金) 01:27PM
- 『不思議の国のアリス』の版権(著作権じゃなくて)は、1907年に切れていますよ(もともと版権を持っていたのはマクミラン社で、オンラインテクストの場合、むしろマルチメディアの著作権が問題になります。で、これについては切れていないけど、先方がOKした以上問題なしです)。
- めぐみさん
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2000/12/23(土) 04:14AM
- まぁ、リンクしておけば見られるんだから
ここに置いておく意味もないかなと。
マルチメディア版の方は、3年くらい前に許可をもらったんだけど
その時の私の英語力で相手にちゃんと意図が伝わったのか
そして、相手がOKしてくれたのか、なんとなく不安なので
(販売している割に、余りにも簡単にOKしてくれたので(^^;)
自分でHTML化した方については、置いておいてもいいかな?とも
思ったんだけど、青空文庫では「著作権が消滅した作家でも
公開されたサーバー等に転載する場合は、著作権者の了承を
得るよう」との記述があるし…。
出来ればこっちは残したいんだけどな。
ちょっと考え中(っていうか勉強中)
うーん。難しいぞ。著作権。
翻訳…は…アリスの場合大丈夫なんだよね…?(笑)
-----------------------------------
There seemed to be no use in waiting by the little door, so she went back to the table, half hoping she might find another key on it, or at any rate a book of rules for shutting people up like telescopes: this time she found a little bottle on it, ('which certainly was not here before,' said Alice,) and round the neck of the bottle was a paper label, with the words 'DRINK ME' beautifully printed on it in large letters.
その小さなドアの側でじっと待っていても何も起きそうにないので、
アリスはテーブルの所まで戻ってきました。
もしかしたら別の鍵か、そうでなかったら人間を望遠鏡のように
畳み込む方法の書いてある本が見つかるんじゃないかと、期待したのです。
戻ってみると、机の上に今度は小さな瓶が置いてありました。
(「さっきは確かになかったわ」アリスは言いました。)
瓶の回りには、きれいに印刷された大きな活字で「飲め」と書いてある
紙がぐるりと貼られていました。
-----------------------------------
「DRINK ME」は「飲め」でいいのかなぁ??
これって命令形?
続きも読んでいる途中なんだけど、なんか「,」でずっと繋がってて
なかなか1文が終わらないの!(笑)
ってことで、続きはまた(笑)
ハリーポッターも2章の終わりのあたりまで読んだよん♪
- 木下信一さん
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2000/12/23(土) 11:09PM
- >There seemed to be no use in waiting by the little door
ここですが、useの名詞での用法を一度引いてみて下さい。
It is no use crying over spilt milk.
って言葉、聞いたことありませんか? それをヒントに訳すといいですよ。
>and round the neck of the bottle was a paper label, with the words 'DRINK ME' beautifully printed on it in large letters.
ここは、出来ればテニエルの絵をみて考えた方がいいかも。ここでのlabelは、瓶の周りにぐるりと貼り付けてあるステッカーやラベルのようなものではなく、荷札のようなものが瓶の首に結わえ付けてある、あるいは掛けてあると見たほうが良いように思います。
>'DRINK ME'
ここで面白いのは、「DRINK IT」ではないということです。つまり、瓶自体が「私を飲んで」と云ってるのですね(誰かが「これを飲め」と瓶のラベルに書いたのではなく)。だから、ここは野暮ったくなるようでも「私を」と、目的語をはっきり訳した方が良いと思います。
- 木下信一さん
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2000/12/24(日) 05:38AM
- ちと余談。
>自分でHTML化した方については、置いておいてもいいかな?とも
思ったんだけど、青空文庫では「著作権が消滅した作家でも
公開されたサーバー等に転載する場合は、著作権者の了承を
得るよう」との記述があるし…。
これなんですけど、そういう記述って、ありましたっけ? 第一、著作権が切れるというのは、著作権者の没50年以上経ってからだから、そもそも「著作権者」の許可など得られるはずないと思うのですけど。
だから、自分でHTML化したものは充分にOKと思いますよ。
多分、青空文庫で該当する記載というのは
>著作者の死後50年を過ぎるまでは、著作権の所有者の了解がない限り、ネットワークを介して作品を読めるようには仕立てられないこと。
原則的に作者の了解なしには、作品の内容を一字一句書き換えられないこと。
以上の二点を、固く胸に刻んで下さい。
だと思うのですが。そして、「死後50年を過ぎるまでは」というのは「著作権が切れるまでは」という意味です。
- めぐみさん
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2000/12/26(火) 02:46AM
- 木下さん>
いつも私の拙い訳を丁寧に読んで下さってありがとうございます!
「DRINK ME」って、全部大文字で書いてあるし、命令形なのかな?
だとしたら、どうして大抵「飲んで」って訳してあるのかなぁって
疑問に思ってました。
そっかぁ。「DRINK IT」だと命令形になるんですね。
早速今から、ご指摘の所を読み返してみます♪
実は今回著作権について調べるために青空文庫に行ってみて、
「法律」の所で、以下の文章をみつけたんです。
--------------(以下、引用です)
青空文庫には、著作者の死後50年以上を経て著作権が消滅した作品と、著作権者が公開に同意した作品を収録しています。
ここにある本は、自由に使って下さい。
ただし、不特定多数が入手しうる媒体、公開されたサーバー等への転載に関しては、著作権者もしくは作品の電子化にあたった方の了解を得て下さい。
--------------(引用、ここまで)
という記述があって、ちょっとそれが気になっていたのです。
これは「青空文庫」に限ったことなのか、それとも
著作権が切れた作品、一般に言えることなのか判断がつかなくて。
ここで言う、著作権者というのは『著作権を譲渡された人』と
いう意味かな?と。
ただ、他の著作権関係のページも色々見てみたんですけど
「アリス…」に関しては、やはり問題ないようですね。
自分でHTML化した英語版については、近々再公開することにします♪
- 木下信一さん
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2000/12/26(火) 07:25AM
- あ、いや、命令形であることは同じなんですよ、Drink meでもDrink itでも。
ただ、その命令をする主体が誰か他の人(Drink it)なのか、飲もうとする液体(Drink me)なのか、ということなんですね。
>ただし、不特定多数が入手しうる媒体、公開されたサーバー等への転載に関しては、著作権者もしくは作品の電子化にあたった方の了解を得て下さい。
これの「著作権者」は、著作権の切れていない(没50年経っていない)場合であり、「電子化にあたった方」というのは、これは常識ですね。つまり電子化した人間の権利は存在している、ということなんですよ。
- 木下信一さん
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2000/12/26(火) 10:32AM
- このDRINK MEですが、実は意外なことに、現在のパソコン文化にも影響しています。
セットアップ前に注意事項なんかを書いたファイルですが、最近のアプリケーションなんかだと、「始めにお読み下さい.txt」となっていますよね。これ、昔MS-DOS華やかかりし頃にはファイルの文字数制限がありまして(ファイル名半角8文字+拡張子半角3文字)、その頃の「始めにお読み下さい」ファイルは(今でも海外やUNIXなど原則英数字でファイル名を指定する習慣のあるシステムでは)
readme.doc または readme.txt
だったんですよね。つまり、ファイル名自体が「私を読んで」と云っている、という。
ま、完全な余談ですが、こんなところにも「アリス」が入り込んでいるのですよね。
- めぐみさん
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2000/12/27(水) 04:51PM
- readme.txtは今でも良く使われていますよね♪
そっか、深く考えたことなかったけど「アリス」の「DRINK ME」と
一緒ですね!
このお休みにはもう少し頑張って先に進みますから
待っていて下さいね。
そろそろ1章を終えなくては!(笑)
1年で1章だと、あと11年かかっちゃう!
- めぐみさん
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2001/01/01(月) 00:51AM
- あけましておめでとうございます!
ついに2年目に突入!(笑)
過去ログが結構たまっていたので、ちょっと整理しました。
日本語もこれまでのところをアップしました。
今年もよろしく〜>all
- mitchさん
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2001/01/02(火) 01:45PM
- 起きたらアリスを教育テレビでやってましたな。
録画すればよかったなあ。
なにせチェシャ猫はウーピーゴールドバーグだったし(^^ゞ
なんか作りが妙で面白かったですよ。
途中からだったのが残念。
- めぐみさん
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2001/01/04(木) 10:44AM
- え!そんな番組が…(その時間だったら多分寝ていたね(^_^;)
お休み中頑張って(少し)読んだ!(笑)
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It was all very well to say 'Drink me,' but the wise little Alice was not going to do that in a hurry. 'No, I'll look first,' she said, 'and see whether it's marked "poison" or not'; for she had read several nice little histories about children who had got burnt, and eaten up by wild beasts and other unpleasant things, all because they would not remember the simple rules their friends had taught them: such as, that a red-hot poker will burn you if you hold it too long; and that if you cut your finger very deeply with a knife, it usually bleeds; and she had never forgotten that, if you drink much from a bottle marked 'poison,' it is almost certain to disagree with you, sooner or later.
However, this bottle was not marked 'poison,' so Alice ventured to taste it, and finding it very nice, (it had, in fact, a sort of mixed flavour of cherry-tart, custard, pine-apple, roast turkey, toffee, and hot buttered toast,) she very soon finished it off.
'What a curious feeling!' said Alice; 'I must be shutting up like a telescope.'
And so it was indeed: she was now only ten inches high, and her face brightened up at the thought that she was now the right size for going through the little door into that lovely garden.
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「私を飲んで」はとっても魅力的な言葉でしたが、
ちょっと賢いアリスは簡単にそれに従うつもりはありませんでした。
「ううん、まず良く見てみなくちゃ」
アリスは言いました。
「そうして『毒』って書いていないかどうか調べるのよ」
だって、アリスが読んだ、焼かれたり、野獣に食べられたり
その他のいやな目にあった子供たちのいくつかのお話はみんな、
よく言われている、簡単な約束事を覚えていなかったからなんです。
例えば、真っ赤に熱せられた火かき棒は長いこと持っていると火傷をするとか、
ナイフで指を深く切ると普通血が出るとか。
そしてアリスは忘れていませんでした。
『毒』って書いている瓶から沢山飲むと、遅かれ早かれほぼ確実にあたるってことを。
けれども、その瓶には『毒』とは書いてありませんでした。
それでアリスが思い切って一口味わってみると、それはとても素敵な味がしました。
(それは実際、チェリータルト、カスタード、パイナップル、ローストの七面鳥、トフィー、それから焼いてバターを塗ったパンをミックスしたような味でした)
アリスは、一気に飲み干してしまいました。
「なんだか奇妙な感じだわ!」
アリスは言いました。
「わたし、望遠鏡のように畳み込まれているに違いないわ」
確かにその時アリスは10インチ(30センチ)ほどの高さになっていました。
今や、あの素敵な庭のある小さなドアを通り抜けるのに
ちょうどいいサイズであることを思いついて、アリスの顔はパッと輝きました。
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続きのところは、ちょっと難しい…。
もうちょっと考えてまた質問します〜。
- 木下さん
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2001/01/04(木) 12:46AM
- おめでとうございます。
早速、気付いたところを。
wise little Alice
ここですが、little wise Aliceではありません。
もしlittleがwiseを修飾すると考えた場合、このlittleは副詞ということになりますが、littleの副詞としての意味は
1a ほとんど…しない.
2 [a 〜] 少し, 少しは.
であり、ここは素直にAliceを修飾する形容詞と見た方が良いと思います。
not going to do that in a hurry.
「従う」と訳したのは、かなり苦労されたようですね。現在出ている訳本だと「早速とびついたりはしなかった」とか「すぐに誘いには乗らなかった」と訳しています。この辺は好みの問題でしょうが。ただ、ここでのhurryは名詞なので、
大急ぎ, 急速, あわて急ぐこと; せっかちに望むこと〈to do, for〉; [否定・疑問の構文で] 急ぐ必要.
という、辞書の訳語通りに考えたほうが良いと思います。
2日の映画については、自分のHPや、アリス関連の掲示板で宣伝していたのですが、ここには書き込んでいませんでしたね、ごめんなさい。
- 木下信一さん
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2001/01/04(木) 12:52AM
- おっと(^^;、下の「木下」は私です。
IEのオートフィル機能を過信していた(^^;;;。
- めぐみさん
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2001/01/05(金) 00:56AM
- >ここには書き込んでいませんでしたね、ごめんなさい。
いえいえ、こんな時々しか更新されていないところを
いつもチェックして頂けるだけで、ありがたく思っています。
(といっても、私のホームページの中では一番更新されているな(^_^;)
なるほど、wiseを修飾するとlittleは副詞ということになるんですね。
ドアに対して「大きい」アリスが、瓶の中身を飲んで「小さく」なるところで
今はまだ「大きい」アリスのことを、「小さな」というのは
変な感じがして、「little?」と思って色々考えたんですが
ちょっと、辞書を引きなおしてみて気が付きました。
(小さくて)かわいらしい。いとしい。
a pretty little house(小じんまりした素敵な家)
a poor little girl(かわいそうな少女)
こういうのと、同じ使い方なんですね
「賢くって可愛いアリスは、すぐにそれに飛びついたりはしませんでした」
という感じかな?
-----------------------------
実は今苦労しているのは、
'for it might end, you know,' said Alice to herself,
'in my going out altogether, like a candle.
の部分です。
それは終わりかもしれない。
アリスは独り言を言った。
ろうそくのように、全部消える
うーーん????
状況としては、どんどん小さくなって、
ろうそくのように消えてなくなっちゃうのを
心配しているってことですよね…?
感じは判るんだけど、最初の「for」と、2行目の「in my」の部分が謎です。
- 木下信一さん
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2001/01/05(金) 10:13AM
- ちと自信がないですが、for it might endのforは、直前のshe felt a little nervous about thisを受けて「だって〜」と云っていると考えてはどうでしょう?
_conj 《文》 というわけは[その理由は]…だから. ★既述の事柄の理由を示す説明文を導く等位接続詞で, 文頭には置かない.
・It will rain, for the barometer is falling. 雨が降るだろう, 晴雨計が下がっているから.
これですね。
そうして、とりあえずアリスの言葉を一つにまとめ、you knowは合いの手だから外してしまうと
it might end, in my going out altogether, like a candle
と、なりますよね。ここでのmightは仮定法ですね。mayの過去形、過去分詞でもありますが、ここではmightで辞書を引くと
2 [条件節の内容を言外に含めた婉曲語法]
として、その中の用法に
(4) [可能].
・It might be [have been] true. まんざらうそでない[なかった]かもしれない.
というのがあります。
end in… 末端が…になる; 《結果として》 …に終わる[帰する].
ここでのmy going outは、in受ける言葉が名詞でないといけないので名詞句の形にしています。I go outと考えればいいでしょう。
つまり、ろうそくみたいに消えてしまって終わり、ということですね。
それで、そうなることが心配なので、これ以上縮んでしまわないか見ていた、と。
- 真澄さん
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2001/01/06(土) 03:06AM
- 二日の映画、見ましたよ!(とは言っても前半の途中から…)なんだか変えてありましたが、結構忠実に作られてたような…。アリスの衣装とか(黄色に黒ラインのワンピースでした)。あと、テニエルの構図そのままのシーンが結構あって、楽しめました。(チェシャ猫と会うシーン、お茶会のシーンなど)CGとかすごい使ってて、実写だとこうなるのかぁ、という感じでした。シロウサギと三月ウサギ、眠りネズミ以外は人間でしたね〜。なんかウサギ、仕草が妙にリアル…。あと、チェシャ猫はすごいものがありました(・・;)う、うーん…
あと、私はこれの女王様が結構好きですね。なんか王冠とかすごいいい加減でしたが(^_^;)なんか顔が千秋に似ていた…。私はほとんど日本語で聞いていたんですが、声優さんのキーキー声がすごかったです…英語版はどうだったんだろう…?
- めぐみさん
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2001/01/09(火) 03:24PM
- 『ハリーポッター』2章を読み終わったっ♪
今日は帰ったらアリスの続きと、ハリーの3章に突入。
木下さん>
木下さんの解説を家でプリントアウトしてじっくり読みました♪
なるほど〜!
続きも頑張って読みますから待ってて下さいね。
- めぐみさん
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2001/01/11(木) 03:46PM
- 続きの
I wonder what I should be like then?' And she tried to fancy what the flame of a candle is like after the candle is blown out, for she could not remember ever having seen such a thing.
を読んでいるんだけど、難しい…。
「そうなっちゃったら、どうしたらいいのかしら。」
アリスは消えてしまった蝋燭のような蝋燭の炎を想像してみようとした。
だっていまだかつて、そのような事を見た覚えがなかったから。
っていうことですよね。
とりあえず日本語として無茶苦茶変だけど(笑)
-----------------------
今実はこれにはまっています…。
難しい!!でも頑張って解きたいなぁ、今月の問題。
- 木下信一さん
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2001/01/11(木) 08:37PM
- >I wonder what I should be like then
thenは「そうなったら」でいいと思います。ただ、その前の「what I should be like」のところですが、一旦、shouldを外してみましょう、それで考えたら解りやすいと思います。
そうすると
I wonder what I am likeになりますよね? ここでwhat以降は、wonderのあとに付いているので間接疑問文です。だからここを一旦、疑問文の形にしてみましょう。すると
What am I like?
となりますよね? これは「私はどんな感じなのだろう?」とか、そういう意味になりますよね?
だから、I wonder what am I likeで、「どんな風になるのかしらね」くらいの意味になります。
次にshould。これを辞書で引いてみましょう。該当部分、ちょっと長いけど引用しますね。(例文もあるので長くなりました)
---------------------
【7】(一人称主語で,仮定条件を言外に含んだ帰結)(丁寧・婉曲)(もし私なら)…だろう,私(たち)としては…するだろうが:
I should think you would apologize. 君は謝罪することになると思うよ
I shouldn't bother to make a copy of these. 私ならこれらをわざわざコピーにとるようなことはしませんが
I should refuse a bribe. 私なら賄賂(わいろ)を断るね苡阜セを表す:
It's rather expensive, I should say [or think]. それはちょっと値段が高い気がしますが
I should hardly call her beautiful. 彼女を美人とは言いかねます
We shouldn't want to be a nuisance. 私たちはご迷惑をおかけしたくはないのですが
It's time we should be going. もう帰る時間だ
I should [=(話)I'd] prefer to go by train. 私は列車で行きたいのですが
I should [=(話)I'd] like to visit you sometime. そのうちお訪ねしたいと思っています
I should have thought it was worse than that. (主に英)もっとひどいことになると思ったのに.
(米)(英話)では should の代わりに would を用いることが多い.
--------------------------------------
つまり、「そうなってしまったら、私はどんな風になるのだろう」という位の意味になるわけです。
>And she tried to fancy what the flame of a candle is like after the candle is blown out, for she could not remember ever having seen such a thing.
これは、頭から読んで行きましょう。
And she tried to fancy 想像しようとしたわけですね。
what the flame of a candle is like ここも間接疑問文です。蝋燭の火はどんな風なのか
after the candle is blown out 火を吹き消したあとは
she could not remember ever having seen such a thing. だって、アリスはそんなもの見た覚えがないから。
今回上がっている文は、前の、アリスが「蝋燭のように消えるかも」というところを受けているのです。そこで、そうなったら、つまりアリスが消えてしまったら、アリスはどう見えるのか、と悩むわけです。
それで蝋燭の火を吹き消したら、その消えた火がどう見えるのか、と想像しようとするんですよね、なぜって、そんなもの、見たことがないから(当たり前です(^^;。誰だって見たことあるはずない)。
と、こういう意味なんですよ。
- めぐみさん
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2001/01/13(土) 01:44AM
- なるほどなるほど。
shouldは難しいなぁ。
これもプリントアウトして、勉強するぞ!!
クロスワードパズル解いて出してみた(笑)
合っているかなぁ。
- Hajさん
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2001/01/15(月) 08:02PM
- はじめまして。わたしもひょんなことでアリスを読み始めました。以前
一回途中まで読んだことあるのですが、詩のような節回しがでてくると、
もうさっぱり。赤毛のアンのほうがよほど簡単に読めます。
ところで今わたしはNYにいるのですが、さっきダイナーで食事をしてき
ました。いきつけの安い、小汚いダイナーです。先週からアメリカ人の
新しいウェイトレスが入りました。今日はなんにも食べてなかったので、
サンドイッチ(Egg, chease, and irish bacon on toast)と、フィッシュ
&チップス(イギリスのと違ってマズイですが… ってイギリスのが
ほんとに美味しいのかどうかは知らなかったりして)とコーヒー5杯くら
いとアメ車のように食べました。
そこで、シロウトのわたしですが、英語で生活してる者としてよく感じる
ちょいとしたことを勝手ながら披露… my 2 centsってとこです。
フィッシュ&チップスのfries (日本でいうところのフライドポテト)は
もともと全然好きでないこともあって、さすがにfinishできなかった
んですが、いやあ、もう食えん、というところで起きたちょいとした会話
の話です。
"hew... 'm real stuffed." (もう、まじおなかいっぱい)
というと、そのウェイトレスの返した言葉は、
"Well, it's good.. And that's supporsed to happen."
さて、"it's good"というのは、「それはよかったわ」てなふうにわたし
には聞こえます。で、"that's supporsed to happen"ですが、わたしが
日本語に置き換えるとしたら、「それだけたべりゃあおなか一杯に
なるのも無理ないわ」となります。つまり、この日本語が直接対応しそう
な英語は"You'll be full if you eat that much."とかなんとかでしょう
が、普通、誰もそういう喋り方はしない、ということです。
物事の表現の仕方、という点において、英語と日本語にはこういう、
決定的な違いがあります。いや、表現の仕方だけでなくて、感じ方も
大分違います。残念ながらこの違いというのはわたしには簡単には説明
できません… 上記のを、一例としてこんな感じのズレがあるんだなって
いう雰囲気をつかんでもらえると、と思います。HTH.
「意訳」というのは、こういうことを焦点にあてた言葉だと思いますが、
いずれにしても、言葉の置き換えは難しいですね。わたしの日本語も
いつのまにか英語に影響されて、ある人に、「君はCNETニュースの日本語
版(または訳)のような日本語を喋る」といわれたことがあったりして。
アリスに戻りますが、詩がでてきたら、またお世話になります。
- Hajさん
Mail
2001/01/15(月) 08:15PM
- PS.
ところで、二つ下の、木下さんの "she tries to fancy..."の解釈ですが、
もう、これぞ、preciselyてかんじですね。英語の先生かとおみうけします。
いや、ちゃんと訳す、というのはこういうことなんだなあと、感心した
ものでして。
- めぐみさん
Mail
2001/01/16(火) 05:06AM
- Hajさん>
NYから来てくれてどうもありがとう!!
日本語と英語の表現の違いについてのお話、
英語初心者の私でも、最近薄々ですが(笑)感じています。
英語のドラマを見ているとなんか表現の仕方が違うんだなぁと。
「え?それってそういう風に言うんだぁ」
って思うことが良くあります。
逆に自分が話すって考えると、Hajさんの言われるように
全然違う文章が浮かんで来るんですよ(^_^;
ところで、この間テレビでアジアのモデルのコンテストをやっていて
タイとかマレーシアとか、インド、香港のモデルさんに交じって
日本人のモデルさんも出ていたんだけど、
英語が話せなくて、一人輪に入れていない日本人モデルさんを見ていて
ちょっとショックを受けました。
確かによその国は植民地支配を受けたせいで喋れるのかもしれないけど、
日本の中ではちょっと威張った感じのモデルさんが
英語も話せず、理解できずでみんなの会話に入っていけてないのが
なんとも頼りなく見えて。
世界で通用だのなんだのと言う以前の問題なんじゃない?って感じでした。
- Hajさん
Mail
2001/01/16(火) 08:57AM
- 表現の違いの話題について、NYでは面白い観察ができます。というのは
NYCは世界から人間が集まっているところで、つまり、英語が第一言語
ではない人が実に多いのです。英語をまったくしゃべれない人も多いです。
それで、表現の違い、についてですが、これが顕著に表れるのが、めぐみ
さんのいうように「自分から話すとき」です。で、韓国人なんかは、我々
と思考回路や背景がそっくりで、英語がめちゃくちゃでも言ってることが
わかるんですよ。ところがこれが西欧人だったり、アフリカ人だったり
すると、もう全然。すなわち、「言いたいこと」が全然違うので、英語
力不足のところをお互い補い合い、相手の言わんとしていることを想像
しながら聞く(アメリカ人相手だと、こんな気の利いたことはやってくれ
ませんが)ということがうまくできないのです。さらに、話題も全然
違います… 若い女の子と話をして5分後くらいに、「私は社会主義者で
はない」なんていう会話になったりすることもあるんです、例えば東欧
から「食うために」移民してきた人なんかと話したりすると…
ところで、以前辞書についてのディスカッションがされていたようですが、
PC用には、---もし知らなければ---Babylonという辞書がオススメです。
http://www.babylon.com/ (ここにあります)
特に、ホイールマウスを使っている人は、この辞書をホイールボタンに
アサインすると、実質辞書を引く手間がなくなるので、英語のドキュメント
を読むのが楽になると思います。バージョンがあがって、最新版は広告が
出たりしてちょっと煩いですが、無料だし、さらにこの辞書は発音もして
くれますので(完璧ではありませんが)。
紙の辞書ではわたしは Longmanの薄めのやつがオススメです。まず、薄い
ので(オックスフォードとかと比べたら)「手に取る気になる」。また、
もちろん外人向け辞書なので、定義の説明に使ってある単語が1500くらい
と絞られていて、すなわち、定義の説明がやさしい。薄い分お値段も
手頃、特にペーパーバック版は。(薄いといっても、普通の人には十分の
単語数です。)
http://www.awl-elt.com/dictionaries/books/ldae.html
これです。(米語用です)
HTH
- 木下信一さん
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2001/01/17(水) 11:45AM
- >もう、これぞ、preciselyてかんじですね。英語の先生かとおみうけします。
いえいえ、とんだ買いかぶりです(^^;。
私は単なる技術職のサラリーマンです。アリスのマニアだというだけでして(^^;。
でも、なんか褒めてもらえると嬉しいですね。
- めぐみさん
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2001/01/19(金) 03:06AM
- いやいや「単なる」だなんて!
本当に詳しくて、すごく勉強になっています。
早く続きを読みたかったんだけど、GPのページを変更していたので
今日になってしまった。
ということで、頑張って続きいきます!
この間からのところのまとめ
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First, however, she waited for a few minutes to see if she was going to shrink any further: she felt a little nervous about this; 'for it might end, you know,' said Alice to herself, 'in my going out altogether, like a candle. I wonder what I should be like then?' And she tried to fancy what the flame of a candle is like after the candle is blown out, for she could not remember ever having seen such a thing.
まず、けれどもアリスはもうそれ以上縮まないかどうか数分間待っていました。
アリスは少し神経質になっていたのです。
「だって、終わりになっちゃうかもしれないわよね」
アリスは独り言を言いました。
「ロウソクみたいに全部消えちゃって。」
「そうなっちゃったら、どうなるのかしら?」
そうして、炎を吹き消したあとのロウソクの炎がどんなものが
想像しようとしました。
だって、そんなものを今までに見た覚えが無かったんです。
----------------------------------------
そして続きです。
----------------------------------------
After a while, finding that nothing more happened, she decided on going into the garden at once; but, alas for poor Alice! when she got to the door, she found she had forgotten the little golden key, and when she went back to the table for it, she found she could not possibly reach it: she could see it quite plainly through the glass, and she tried her best to climb up one of the legs of the table, but it was too slippery; and when she had tired herself out with trying, the poor little thing sat down and cried.
しばらくして、もうそれ以上何も起きそうに無かったので、
アリスはすぐに庭に向かっていくことにしました。
ところが、ああアリスってば可哀想に!
ドアにたどり着いたら、小さな金の鍵を置き忘れていたことに気付きました。
そこで、アリスは鍵を取るためにテーブルの所まで引き返してきて、
それがどうしても手の届かない所にあるのを見つけました。(ことを知りました)
鍵はガラスを通してはっきりと見ることが出来ました。
そして、アリスはテーブルの脚の1本に上ろうと最善の努力をしましたが
それはあまりにつるつる滑りました。
可哀想な小さなアリスは疲れはてて登るのをやめ、
座り込んで泣き出しました。
----------------------------------------
ここってすごく面白いね!!
「あれ?鍵が無いーー」
ってテーブルの所に戻ったら、今度は小さくなっているせいで
鍵に届かないなんて(笑)
なんか想像するとすごく可笑しい(^O^)
- mitchさん
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2001/01/22(月) 12:56AM
- たしかに、babylonは軽いし速いからいいですよね。
わたしも使ってます。
ああ、めぐみさんがんばってますね。
私も勉強しなきゃ。
- めぐみさん
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2001/01/23(火) 02:23AM
- babylon私も入れてみました。
アリスとか読むには、やっぱりちゃんと辞書引かなくては判らないけど、
(英語を理解することが目的なので)
ちょっとした単語の意味を知りたい時は便利ですね♪
- Hajさん
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2001/01/23(火) 05:08PM
- Babylonの話題ついでに、ついでにわたしが普段使ってるPC辞書をも
ひとつ紹介しときます:
http://www.x-word.com/thesaurus/
サイズも手頃(5メガくらいだと思う)で無料なので愛用しています。
この辞書は外人の英語学習者用辞書ではありませんが(つまりネイ
ティブ用ですが)難しすぎないのでよろしいです。(例えば、MSの
ブックシェルフの英語版とか、ネイティブにはいいのだろうが、わたし
レベルではまったく使えない(辞書を引くのに辞書を引く、という
ことをやったあげくにまだわからない、とか))
- Rabbitさん
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2001/01/24(水) 11:34AM
- みなさん、はじめまして。「不思議の国のアリス」は7年前に劇で見て以来気に入りました。今月の2日、テレビで放送したのを見てますます気に入ってしまいました。そこでインターネットで調べたらこのページを見つけました。このページには原作で書かれたものがありますよね。掲示板を見てみるとみなさんは訳しているようですね。この際だから私も今度の休みを利用して訳してみようと思ってるんですよ。でも英語はちょっと苦手だから訳せるかなあ・・・。ところで木下さんは英語についてかなり詳しいですね。昔から英語は得意なのですか?
- めぐみさん
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2001/01/24(水) 04:04PM
- こんにちは!>Rabbitさん
是非是非訳して見て下さい。面白いですよ!!
しかもここは英語に詳しい方が多いので、色んなギモンが解けます。
実は大の英語苦手だったんだけど、少しずつ頑張っているうちに
大好きになってきたんですよ。
一緒に頑張りましょ♪
- 木下信一さん
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2001/01/25(木) 07:13AM
- >ところで木下さんは英語についてかなり詳しいですね。昔から英語は得意なのですか?
いえいえ、もともと英語が苦手で理系に進んだ人間です(^^;。共通一次の前日に『不思議の国のアリス』を読んで「文学部に行っとけばよかった」「英語勉強しとけばよかった」と後悔し、その後、自分の専門(理系の論文って、英語のものしかないのですよね)の必要から以後を読むようになった、ということです。
- Rabbitさん
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2001/01/26(金) 01:56PM
- うちの兄さんにTeaPartyの文章を訳してみてと言ったら訳し始めました。でもまだまだ続きがあるといったら面倒だからという理由で最初の5行でやめてしまいました。でも、4分ぐらいで訳してしまいましたよ。しかも辞書を使わずにですよ。これはすごいと言っていいのでしょうか?
- 木下信一さん
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2001/01/26(金) 04:28PM
- なんとも云えませんね。
「読める」ことと「訳せる」ことは全く違うし、「訳す」ことにもいろんなレベルがありますから。一般的な英文読解で行われる「訳読」のような文章は、そもそも「訳(翻訳)」とはいえないし。
例えばA Mad Tea Partyの冒頭
There was a table set out under a tree in front of the house, and the March Hare and the Hatter were having tea at it: a Dormouse was sitting between them, fast asleep, and the other two were using it as a cushion, resting their elbows on it, and talking over its head. 'Very uncomfortable for the Dormouse,' thought Alice; 'only, as it's asleep, I suppose it doesn't mind.'
これをイメージするのは簡単ですよね。帽子屋と三月兎が家の前にテーブルを出してお茶会をしている。間でヤマネが寝ていてクッション代わりにされている。アリスは、かわいそうかなと重いながらも「まぁ寝てるだからいいよね」と思っている。これが「読む」レベルです。
では訳す場合どうなるか。英文読解調だとこうなります。
家の前の木の下にテーブル一式がありました。そして三月兎と帽子屋はそこでお茶を飲んでいました。ヤマネは彼らの間に座りながらぐっすり眠っていて、他の二人は、彼らの肘をそれの上におき、クッションに使っていました。そしてそれの頭越しに話しをしていました。「ヤマネには大変不愉快よね」とアリスは思いました。「ただ、それは眠り込んでいるから、気にしないと私は思うわ」
まぁ、これを「訳した」とは云えないと思うのです。これを、少し日本語らしく(ということは、やや翻訳らしく)してみると
テーブルが一式、家の前の木の下にあって、三月兎と帽子屋がお茶を飲んでいました。ヤマネが二人の間に座っているのですが、ぐっすり眠り込んでいます。三月兎と帽子屋はヤマネをクッションみたいに肘を載せ、ヤマネの頭越しに話をしていました。
「ヤマネにしてみたらイヤでしょうね」とアリスは思いました。「でも、眠り込んでるのだから、気にしないかな」
今、適当にでっち上げましたが(^^;(特に最後のアリスの科白には自信がない(^^;)。ここまでで、念のために辞書を引いたのがfast asleepとuncomfortable。
ですから、訳文といっても(あるいは辞書を引かないといっても)、どのレベルかによると思うのですよね。
ちなみに私、第二章を訳そうとしてCuriouser and Curiouser! をどう日本語に訳すかで悩んだまま二年が過ぎています(^^;。
- めぐみさん
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2001/01/26(金) 05:19PM
- そう、やっぱり難しいのは「日本語としておかしくない」状態にすることですよね。
清水義範さんの「永遠のジャックアンドベティ」という作品があって、
「私の名前はベティです」のように、英文のそのままを訳したような
不自然な日本語で主人公達が喋るお話なんですけど、
それなんかは、その不自然さを笑いにしてしまっているくらい
ただ訳すっていうのと、日本語にするっていうのは違うってことですね。
私もアリスを訳しながら「こんな言い方普通しないよなぁ」って感じる時に、
自分の訳はやっぱり日本語としてこなれていないなぁって思います。
「ヤマネにしてみたらイヤでしょうね」とアリスは思いました。「でも、眠り込んでるのだから、気にしないかな」
のところ、昔あった「桃尻語訳」って感じでいくと
----------------------------------------------------
「ヤマネはマジイヤだよねー」ってアリスは思いました。
「てゆーかぁ、寝てるからいっかーみたいな〜?」
----------------------------------------------------
って感じ?(←あまりにもアリスの印象悪すぎ!(笑))
私の普段使っている言葉でいくと(言文一致体?(笑))
----------------------------------------------------
「ヤマネはイヤだよねぇ」とアリスは思いました。
「だけど、寝てるから気にせんやろうか」
(山口弁バリバリで言うと「じゃけど、寝ちょるから気にせんじゃろうか」ですね)
----------------------------------------------------
てな感じでしょうか?
思うに、実際の女性は「だわ」とか「のよね」なんて言わない気がする(笑)
自分で訳すときはつけているけど。
なんか書いてて「永遠のジャックアンドベティ」がまた読みたくなった(笑)
帰りに本屋さんに寄ってみよ〜っと。
- Hajさん
Mail
2001/01/27(土) 09:08PM
- おっしゃってることよくわかります。わたしはサリンジャーが結構好き
なんですが、彼の有名な「ライ麦畑でつかまえて」(このタイトルの
日本語訳はすばらしいですね)とか、どう訳すかねえと考えてしまいます。
50年代の「イキ」な英語、しかも高校生から大学生くらいの世代の男の子
が話すような喋り方、これを日本語のそれらしきものに当てはめてみた
ところで、そういった「言葉」の流行廃りは非常に早いですし。
アリスには、わたしは個人的には、「お嬢さん」らしくしゃべってもらい
たいですね。設定的には実際そうなわけだし、あくまで個人の趣味ですが、
現代の言葉で話されるのも租借に難を得そうです… オリジナルの英語
そのものも、古い英語なわけですし。「現代版アリス」として語調を
含めて変える、というのはもちろんひとつの試みですが、すると、結構
またほかで無理が出てくるかも知れません…?つまり、19世紀と現代では
生活様式から常識からがあまりに違うわけですし、さらに、対象となって
るのは外国のお話である、という。
こういうことを踏まえると、わたしは、「ちょっとぎこちない日本語」と
いうのもじつはそんなに悪くないのではないかと思います。英語を英語
で読めるようなってくると、「これは日本語に訳せない」という場面に
しばしぶつかります。それはなぜかというと、日本人の文化やモノの考え
方とはまったく異なるものがあったりするからです。もちろん逆もまた
しかりです。で、「ちょっとぎこちない日本語」というのは、この変換
不可能なところ、日本語と英語の中間をいくようでよいのでは、と思ったり
するのです。
そもそも、英語で書かれた作品が、まったく辞書も必要なくすらすらと英語
のまま頭の中に入るのであれば、それが理想である、と思いませんか?
日本語に直す努力、というのはそもそも英語で読めない人のために「紹介」
する、ということでされているのではないか、と思うのです。(もちろん、
翻訳というひとつのジャンルがある、という意見にももっともですが)
いつか、まだ英語力が今の半分くらいだったころ、吉本ばなな氏のなんとか
いう作品の英語翻訳を読んだことがありますが、まったくわかりませんでし
た。もちろん、英単語やひとつひとつの文章の意味がわからない、という
のではありません。「英語で考えながら」、すなわち、「英語的発想」で
読んだら、作者が何を言いたいのかさっぱりわからなかったのです。日本語
だったら、しんわりと染み込むようにはいってくる言葉達が。で、15ページ
も読んで、もうつまらん、とほおりなげてしまったのです。
……ちょっと脱線してしまったような気がしますが… わたしが言いたかっ
たのは、日本語としての自然さ(現代日本人の視点からみた)に最大限の
注意を払うよりも、原典を読んでみたときに感じる、作者が読者に訴えて
るものを汲み取って、それを表現するのがよいかと思います。そこに、必要
であるのならば、「日本語を発明」してもいいかと思います。んーー偉そう
にいってますが、じゃあおまえ手本を示せといわれても困りますが…
いずれにしても、アリスの場合、時代的設定、背景を十分考慮した訳だと
その本物の持つ「雰囲気」もよく出てくるかと思います。
- めぐみさん
Mail
2001/01/28(日) 01:21AM
- うんうん、そっか。
確かにアリスのイメージっていうのも大事ですね♪
私も個人的にアリスは『ちょっとおしゃまなお嬢さん』って感じがいいですね。
- 木下信一さん
Mail
2001/01/28(日) 09:16AM
- うーん、アリス自身は、結構「小生意気」なことを云っているのですよね。でも、それをハマ言葉で訳した北村太郎なんかには抵抗があるし。モデルのアリスは、階級差の激しかった当時のイギリスの、大学学寮長の娘なんですから、「いいとこのお嬢さん」として訳して貰いたい、というのはありますね(かく言う私の「上方落語」訳も、ちょっとアリスの言葉が下町過ぎて困っています)。
そういえば、私の友人のエピソード。
例の「桃尻語」訳の「枕草子」を、「これはいい!」と人に勧めていたのですが、その人の妹さん(国文卒)から、「あのなぁ、清少納言いうたら、あの時代の超エリートのキャリアウーマンやで。今の時代でも、そんな人がああいう喋り方すると思う?」と指摘されたそうな。何となく納得してしまいました。HomePage
- Hajさん
Mail
2001/01/29(月) 00:09AM
- いやあ、木下さん、すばらしいHPを開設されてますね。おみそれいたしまし
た。日本のHPでこうした「中身のある」ものというのはまだまだ少ないので
少しでも、何の分野でもいいから英語の濃いHPにひけをとらないようなもの
があるとうれしくなります
上方落語訳というのもなかなか「オツ」ですね。いわれるとおり、
ちょっとアリス本人が…ということですが、この訳、「活字を読む」だと
そう感じるかもしれませんが、「人に話して聞かせてやる」っていうので
あればしっくりくるのではないでしょうか?(それに、そのシミュレーシ
ョンということだと思いますし)
…と、このボードで言うべきことだったかどうかはよく考えないで発言
してしまいましたが。
さて、ここはひとつ研究家のソースに期待して、言葉遊びの部分に関して
参考になるもので、インターネットで入手可能または閲覧できるものは
ありますか?日本語でも英語でもかまいません。というのも、言葉遊び、
それこそがきっと味わい深いところのはずなんだが、英語でも日本語でも
さっぱり「つかめない」のです。
- Hajさん
Mail
2001/01/29(月) 00:17AM
- もうひとつ。
「不思議の国のアリス」ってのも実に気の利いた訳だと思うんですが、
(この”不思議の国”っていうのが)これは誰がはじめたのでしょうか?
- Hajさん
Mail
2001/01/29(月) 00:21AM
- いや、もうひとつ。
というのは、すいません、木下さんのほうにももちろんボードがありました。
ここはここ、そちらはそちら、で整理をつけるべきでした。
- 木下信一さん
Mail
2001/01/29(月) 07:34AM
- 少し場所貸して下さいね>めぐみさん
なんとか紙として購入して欲しいのは柳瀬尚紀訳のちくま文庫なのですが、オンラインなら
http://www2.gol.com/users/maroon/
くらいでしょうか。
「不思議の国のアリス」の訳語の最初は、かなりはっきりしています。日本のキャロル研究家として有名な門馬義幸氏の論考によると、昭和4年に長沢才助の訳したものがその嚆矢ということらしいです。その後「不思議の国のアリス」あるいは「不思議国のアリス」というや訳語が定着したようです。
一方、「鏡の国のアリス」(むしろ、こちらのほうが名訳かもしれません)のほうが使用されたのが早く、昭和3年に出た戯曲「鏡の國のアリス」(内容は「不思議」と「鏡」を合わせたもの)が、使用の最初です。
それ以前では、例えば「鏡の国」では長谷川天渓の「鏡世界」や、西条八十の「鏡國めぐり」などの訳語が使われていますし、「不思議の国」では丸山英観の「愛ちゃんの夢物語」、丹羽五郎の「子供の夢」、鈴木三重吉の「地中の世界」、芥川龍之介・菊池寛の「アリス物語」など、結構ばらばらなんですね。HomePage
- 木下信一さん
Mail
2001/01/29(月) 10:07AM
- もういっちょ。
ごめんなさい>めぐみさん
もし、日本の書籍(文庫本)の入手が可能でしたら
柳瀬尚紀『英語遊び』(河出文庫)
を是非お探し下さい。柳瀬氏は、「英語の言葉遊びを日本語に移し替える」ことに執念を燃やしている方です。そして、その実践が上記の文庫に納められています。
あと、同じ著者、同じ河出文庫で
『翻訳困りっ話』(ほんやくこまりっぱなし、と読む)
『翻訳は実践である』
もおすすめです。
- Rabbitさん
Mail
2001/01/29(月) 01:31PM
- 私もHajさんに同感ですね。アリスはお嬢さんですから上品な日本語に訳すべきだと思っています。でもそのように訳そうとしてみるとけっこう難しいものなんですよね。木下さん、訳についていろいろと説明してくれてありがとうございました。うちの兄さんにも説明してくれた事を言ってやりますよ。
- めぐみさん
Mail
2001/01/30(火) 06:58PM
- 木下信一さん>
どうぞどうぞ!自由に使って下さい。
柳瀬尚紀さんの『英語遊び』は私も探してみよっと。
前にmitchさんが東京出張の時にお土産に買ってくれた『アリスの英語』だったかな?
は、なかなか読めずにいます。
読んでしまうと、先入観を持ちそうで…。
でもやっぱりそろそろ読んでみようかな。
実はアリスの訳をする掲示板を作ろうと思ったのが、
内井惣七という方の『パズルとパラドックス』という
「不思議の国〜」と「鏡の国〜」のアリスを題材にした論理学の本を
読んだのがきっかけだったんです。
そういえば本屋さんに行ってウロウロしていたら
John Grishamの『The Brethren』(裏稼業)を買ってしまった…(^_^;
ま、まだ『アリス』も『ハリーポッター』も読み終わってないのに(笑)
でも『ハリーポッター』はもうすぐ3章が終わりそうです。
比べてみると、『アリス』はものすごく難しい…。
- 木下信一さん
Mail
2001/01/30(火) 09:43PM
- おーっと、うそ七先生ですか。あの人の著作で、もう一つ現代新書に「うそとパラドックス」というのもあります。こっちも面白いですよ。
ま、最後にはゲーデルの不完全定理に落ち着くところは同じですが。
ロンリー警視ネタは、私のfavouriteの一つです。HomePage
- めぐみさん
Mail
2001/01/31(水) 03:51AM
- そそそ!その人です(笑)
とっても気に入って『うそとパラドックス』『シャーロックホームズの推理学』も読みました♪
(っていうか買った(笑))
- 木下信一さん
Mail
2001/01/31(水) 07:32AM
- >前にmitchさんが東京出張の時にお土産に買ってくれた『アリスの英語』だったかな?
は、なかなか読めずにいます。
読んでしまうと、先入観を持ちそうで…。
そうですね、学習段階にある時には「先入観」を気にするより学習効率を考えた方がいいと思います。多分、あの本を読んだだけでも解りにくいところが出てくる筈なので、それについてもここで皆に質問すればいいわけですし。HomePage
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