桜の時期は不思議な位ちょっと仕事に余裕があって、お蔭であっちの桜、こっちの桜って見て回っていたのに、桜が散ったとたんそのツケかという位、多忙な日々です。
というか、桜を見るために、仕事の時期がずれてくれてた感すらあり。
いたづらに すぐす月日は おもほえで 花見てくらす 春ぞすくなき(藤原 興風)
なんて和歌がありますが、この春はまさにその「花見てくらす春」でした。
維新公園、古墳公園、一の坂川、大殿大路、木戸神社、木戸公園、鳴滝、河川公園…。
旧市内の桜という桜を見て回りました。
その中で一番見事だったのは、名所でも旧跡でもない、ただの福祉センターの片隅の桜。一の坂川から路地を入って、昔の大内館の跡を少し下ったところにあります。
小さい頃良くこの辺りで遊んでいたので、古いお醤油屋さんの建物や、今はやっていない銭湯の煙突(記憶に薄っすら残っている煙突が今も立っていてビックリ!)など、懐かしい建物が一杯。
(後日、この銭湯今もやっていることが判明(^_^;スミマセン)
福祉センターは本が沢山あったので、隣接する小学校に通っていた私は授業が終わるとここにやってきて、夕方センターが閉まるまで貪るように本を読んでいたものです。
ここにこんな立派な桜があった記憶はなかったけど、こんな形でこの懐かしい場所に再会できてちょっと感動。
もう一つ、今年の桜で印象深かったのは、お休みの日に友達とおにぎりとお茶を持って満開の桜を見に行ったいつもの公園。
ここで食べたおにぎりは本当に美味しかった!
「外で食べるご飯ってどうしてこんなに旨いんだろうね」って話に花が咲きました。
(これってやっぱりパンじゃダメなんですよね。お米じゃないと)
その時に友達が「ふと思い出した」って話してくれた、小学校の修学旅行の時のこと。
最初の日は、持っていったお弁当をお昼に食べることになっていたそうですが、お昼になると先生に呼ばれて、お母さんの職場にすぐ電話するように言われたそうです。
職場にまでってよっぽど何かあったのかとドキドキしながら電話をしてみると「お弁当に入れたウィンナーが傷んでいるみたいだから食べないようにね」って内容だったそうです。
お母さん、せっかくの楽しい修学旅行の想い出が、お腹が痛くなったりして台無しになっちゃいけないと思われたんでしょうね。
友達はウィンナー好きなので、覚えてないけど食べたかもって言っていましたけど。
ってか、その話しを聞いたら、私は何だかツボにはまってしまって、おにぎりを食べながら涙がポロポロこぼれて止まらなくなっちゃいましたよ。
「親思ふこころに勝る親ごころ けふの音づれ何ときくらん」
吉田松陰が29歳の若さで処刑される直前に、家族に宛てて書いた辞世の句。
いつの時代も同じ。親心ってありがたいものですよね。
でも正直なトコロ、面と向かってはなかなか親孝行できないのですよねぇ。(というより寧ろ親不孝してるわ…)
せ、せめて健康で元気に楽しく毎日を過ごすことでささやかな恩返しをしまぁす(小声)
さて、行く春の名残に、落ちていた桜の花びらを塩漬けにして桜湯を作ってみました。
本当は色と香りの良い八重桜で作るそうです。
ソメイヨシノの桜湯は微かに桜の香りがしました。
丁寧に洗って乾かします
塩をまぶして重石を置いて一週間
薄っすらと淡い色の桜湯ができました
めぐめぐ
2007/04/19
よく遊び