この間実家で渡辺淳一の『鈍感力』の話題が出たとき、
「面白そうだね、読んでみようかな」と言うと、母に
「あんたには必要ないよ。ずばりあんたのことが書いてあったよ」
と鈍感宣言されためぐめぐです…。トホホ。
さて、最近うちの会社、ドラム熱が高まっています。
同僚のドラマーの音楽熱が高まっているせいもあるのですが、
ここ数ヶ月続けている基礎練習の効果がジワジワとでてきたようで、
個人練習の時も、未だかつて味わったことのない
(あれ?私ちょっと上手に叩けてるかも?)感があります。
何か趣味を始める時って、まずは基礎練習からで、
音楽の場合も当然事情は同じなんですが、
これが最初は本当につまんなく思えるんですよね。
子供もそうだと思いますが、
大人は基礎練習がどんだけつまらないかってことを百も承知なんで、
余計でも「早く曲がやりたい!」って気持ちになってしまいます。
確かに大人なんで、それでもそれなりに叩いている感じにはなるんですが、
ハイハットの音一つとっても、アクセントのつけ方一つとっても、
音の強弱や、曲の持つリズム感、グルーヴ感、どれもみな中途半端。
難しい曲になると、全く手も足も出なくなります。
最初はそんなことに気付きもしないのだけど、何年もドラムを続けていると、
「基礎がダメだ!」ってはっきりした自覚がでてきて、
むしろ「コーチ!基礎練、是非お願いします」な気分になるんですよねぇ。
今やっている練習は、メトロノームのクリック音を聞いて、
ちゃんと拍に併せて叩く練習。
これが簡単なようで、意外とむずいんです。
まず基本パターン。
普通はこれを一人で「トコトコトコトコ…」と気が遠くなるまでひたすら叩く練習をします。
Rは右手、Lは左手で叩きます。はいっ、割り箸でも握ってご一緒に!
(iPhoneをお持ちの方は、フリーソフトのメトロノームを使うとなお良し!)
意外と、バラつかず正確に叩くのは難しいのものです。
利き手じゃない方の手が足を引っ張って、(え?え?手が足を?)
「トコトコ」のつもりが「トッコトッコ」になったり、「トコットコッ」になったり。
最近はただトコトコだけじゃなく、アクセント(強く叩く)の位置を変えて、
「ト
コトコト
コトコ」、「トコト
コトコト
コ」、果ては、
「
トコ
トコ
トコト
コト
コト
コト
コトコ」なんてのをやっていました。
そんな基礎練習強化期間の中、
この間のレッスンではものすごく面白いことをやりました。
まず最初のパターンはこれ。
二人一組になって、AさんはAのパターン、BさんはBのパターンを叩きます。
結果、基本パターンと同じように、「トコトコトコトコ」と聞こえたらOK。
というか、そう聞こえないと正しく叩けていないはずです。
次はパターン2。
これは難しいように見えますが、実はずっと続けると、
パターン1の手順が右左右左、のところが左右左右になっています。
さて、更にレベルアップしたのが、パターン3
Bさんは余り叩かなくて良いように見えますが、これがかなり難しいです。
でも基本パターンと同じように、「トコトコトコトコ」と、
まるで一人で叩いているように聞こえた時は、ものすごい感激です。
え?ホントに全部叩いてない?二人で分けて叩いている?って疑ってしまうほどです。
しかし、しかし、激ムズなのがこのパターン4
もうどうなってんじゃー!って叫びたくなるほど、ムズムズでしたよ。
この練習で面白かったのが、相手の音を良く聴く、
そして合せようとする、という二つのポイント。
別にそうしなさい、と言われたわけでもないのに、
お互いの心が自然にどんどん寄り添っていって、
一つの「トコトコトコトコ」に近づけよう、近づけようとする空気が生まれます。
これですよね、これ。
「私の叩く音に合わせて」とか
「私は正しく叩いているのよ」って気持ちだと、
いつまでも一つの音に聞こえるようになりません。
これって、人間関係に、ものすごく良く似ていると思いません?
相手のことを良く見、話を聞き、感じ、
足並みが揃っているかどうかじっと心を傾け、
そしてお互いに合せようと思わなくちゃ、ね!
(何かいいこと言った?(笑)…つーか、長いよ)
めぐめぐ
2009/03/23
よく学び